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終身保険の特徴と実例と解説

 終身保険には、①貯蓄の一種である、②相続対策、と言う2つの考え方があります。保険期間は一生涯ですが、人は必ず亡くなるため、保障が途中で途切れることなくいつかは保険金を受け取れます。保険料は将来のための保険金に充当されますので、解約返戻金が設定されています。この解約返戻金は、保険会社が設定した予定利率で運用されていますので、支払った期間が長ければ支払った保険料以上の金額になることもあります。終身保険には満期がありませんので、期中での解約か、死亡保険金の支払いのいずれかとなります。貯蓄の一種であるという場合は、期中での解約を指します。解約時の返戻金を原資に、別の保障や年金に切り替えることもできます。ただし、解約として受け取った場合の返戻金は一時所得となりますので、支払った保険料は考慮されますが、確定申告が必要になる場合があります。転換として別の保障に切り替えた場合は、その限りではありません。
 保険事故により支払われた保険金は、相続税の対象となります。ちょっと難しい法律用語が出てきますが、お許しを。基礎控除額は、法定相続人一人当たり1,000万円に5,000万円を加えた額となります。但し、生命保険には残された家族の生活保障という側面から500万円×法定相続人の人数分だけ非課税となりますので、支払われた保険金がすべて相続税の対象になるわけではありません。
 終身保険には、定期保険にあるような更新という考え方はありません。一度加入すると、保険料は一生涯同じ金額となります。

 具体的に見てみましょう。

① お子さんが成人した50代のご夫婦

お子さんが社会人となったことで教育費も不要となり、ようやく自分たちが自由に使える部分が見えてきました。趣味に使うのもありですが、老後のことを考えるとやはり早めの準備が必要です。万が一の場合は家族に残すことを優先しますが、それまでは保険料として払い続け、必要な保障内容がきちんと分かった段階で、保険の下取り(転換と呼びます)をすることも出来ます。解約返戻金を元にした下取り価格もそれなりに見込めますので、存命中の年金に換えるなどバリエーションも増えることでしょう。

② 定年退職後、利殖を兼ねた保障を探しているご夫婦

退職時に支払われた退職金はほとんど手をつけずに預貯金となっています。低金利のため、預けたところで利息も見込めません。と言ってリスクを取った金融商品では元本割れの恐れもあり避けたところ。そのような場合には終身保険がオススメです。ご自身に万が一の際には保障として活用されますし、転換を前提に加入したと考えれば、生活ステージが変化した場合に保障を変更することも出来ます。お金が必要になった場合でも、解約返戻金の範囲内で契約者貸付を受けることも可能です。貸付を受けたと言っても、保障内容に条件が付くわけではありませんのでご安心ください。

③ 子どもに財産を残したいと考えている老夫婦

終身保険の本来の目的とした活用方法です。契約者はご自身で保険金の受取人を指定できます。受取人は原則的には二親等以内となります。但し、契約者との関係で、対象となる税法も変わる可能性もありますので指定する場合はご注意ください。期中で受取人を変更する場合には、契約者だけでなく被保険者の確認も必要になります。通常ですと相続税の対象となりますので、法定相続人×500万円が非課税枠として、支払われた保険金から控除されます。場合によっては、この保険金の中から葬儀代を捻出することもあり得ます。

④ ちょっとお金がある30代のご夫婦

保険は若くして加入する方が保険料を安くすることが出来ます。特に終身保険では、定期保険と違って更新という考え方がありませんので、加入時の保険料が一生涯続きます。ある程度の期間支払い続ければ、払い込んだ保険料よりも解約返戻金の方が多くなります。もちろん保障を継続しても構いませんが、お子さんの教育費が必要になった場合、解約することを検討してもいいでしょう。契約者と受取人が同一であれば、一時所得の対象となりますが、利回りを考慮すれば期中の解約も悪くないのではないでしょうか。

 定期保険と終身保険の大きな違いは、掛け捨てか積み立てかという点、あるいはまた、更新の有無(期中で保険料が上がるかどうか)にあります。満期がありませんので、ご自身で受け取るためには解約という選択をします。返戻金も見込めますので、他の保障へ変更することも、別の目的のために使うのも良いでしょう。また、残された遺族への思いやりとすることもできます。

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